Bouquet!

暇な大学生です

あなたま〜!!

夏休み中に読んだ本とかの感想 続き

 

完璧な涙、蒼いくちづけ、プリズム、言葉使い師、言壺、狐と踊れ新版、魂の駆動体、帝王の殻、先をゆくもの達、オーバーロードの街、レームダックの村/神林長平

神林長平ブームは続いている。今のところ一番面白かったのは七胴落としとぼくらは都市を愛していたかな。前者は暗い青春小説で、後者はミステリーとSFって感じ。結局俺は米澤穂信が好きなのだ…。10年台の神林長平はすごいところまで行っていて、俺にはちょっと分からない。

 

Eastward/Chucklefish

ぼちぼち面白かった。グラフィックとBGMがめちゃめちゃ良くて、ストーリーはかなりひどい。これぐらい極端なバランスをしていると楽しむべき箇所が分かりやすいので割り切って楽しめた。多分MOTHERシリーズの影響が強いんだろうけど、俺はなぜかレイトン教授シリーズ(というかロンドンライフ)を思い出した。こういうドット絵のゲームを無性にやりたくなる時があるのでプレイしてよかった。

 

ハートキャッチプリキュア!!(+劇場版)

面白かった。プリキュアおじさん達の気持ちが少しわかった気がした。ハートキャッチプリキュアは要するに世界と上手く関係できる者たちの物語だ。自分を愛してくれる親、信頼できる友人、そして明確な敵。ここには全てが揃っている。俺がハトプリを観て涙を流すのは彼女たちが世界と上手く関係できているからであり、逆に言えば、彼女たちが眩しいのは俺が世界と上手く関係できないキモくてオタクでマジでどうしようもない死んだ方がいいカスプリキュアおじさんだからだ。

一方で、気になった点もあった。いつきを除く生徒会のメンバーが全員同じ顔であること(スナッキーを除けば唯一群体的な描かれ方をしている存在。これはハトプリが称揚する個人主義と相反するように感じる)や、11話におけるいじめっ子の存在(これはプリキュア世界の限界を端的に示している。プリキュアは敵の姿をしていない敵に対して為す術が無い)だ。だが、これらはちょっとした違和感のようなもので、ハトプリの魅力を大きく損なうものでは無い。しかし、38話の来海えりかのセリフはかなり大きな問題だ。37、38話はいわゆる特訓回だ。来たる最終決戦に向け、プリキュアたちは更なる成長のため、それぞれが自分の影と対決する。他の三人が続々と修行を終えて帰ってくる中、花咲つぼみだけは帰ってこない。次のセリフはそういう状況で来海えりかが発したものだ。

「ブロッサムは弱虫で頼りなくて最初は最弱のプリキュアとか言われちゃうし、それに…」

一見するとつぼみを心配するするあまり過保護になってしまっただけのように見えるし、実際それを意図したセリフだろうが、これは来海えりかが言うとは思えないセリフだ。例えば4話でえりかは

「つぼみは自分が思うほどダメじゃないよ」

というセリフを発しているし、なにより、これまで観てきたえりかは人の悪口を言わない性格だった。要するに、えりかはそんなこと言わない、ということだ。俺はこのセリフで来海えりかと花咲つぼみがこれまで積み重ねてきた関係性だけでなく、来海えりかというキャラクターまでもが大きく損なわれていると感じる。こういうのを見ると俺は本当にどうしようもなくなって、パーラメントを買ってしまう。